離婚したくないと伝える効果的なフレーズ集

「離婚したくない」と伝えるときに大切なのは、

この3つです。

ただ「別れたくない」「嫌だ」と感情で押すと、相手は「こちらの気持ちを無視している」と感じてしまいます。

【離婚したくないと伝える効果的なフレーズ集】

1. 相手の気持ちを理解していると伝えるフレーズ

・「あなたが離婚を考えるほど、今の状況がつらいのは理解しています。」
・「あなたが悩み苦しんでいることを軽く受け止めているわけではありません。」

→ 相手に「自分の気持ちをわかってくれている」と思わせるのが最優先。これがないと、どんな提案も拒絶されやすいです。

2. 離婚を望んでいないことを穏やかに伝えるフレーズ

・「私としては、まだ夫婦としてやり直したい気持ちが強くあります。」
・「あなたがどんなに悩んでいるか分かっていますが、離婚は今は考えたくありません。」
・「もう一度、二人で解決策を探すチャンスをもらえませんか？」

→ 自分の希望は明確にしつつ、相手に「選択の自由」を与える言い方をすると、相手の心の防御を和らげられます。

3. 自分の責任と反省を伝えるフレーズ

・「これまで私がしてきたことで、あなたを苦しめてきたことを反省しています。」
・「至らないところを改善する努力を続けていきたいと思っています。」

→ 過去を正当化せず、誠実に反省の意志を伝えると、相手に「この人は変わろうとしている」と感じてもらえます。

4. 再構築プランへの提案フレーズ

・「今すぐにすべてを元に戻すのは難しいと思いますが、少しずつでも関係を修復する方法を一緒に考えさせてもらえないでしょうか。」
・「夫婦カウンセリングなど第三者の助けも借りながら、解決に向けて動きたいです。」

→ ただ「戻ろう」と言うのではなく、具体的な再構築の道筋を示すと相手は前向きに考えやすくなります。

5. 子どもや家庭の未来を踏まえたフレーズ（※慎重に）

・「〇〇（子どもの名前）にとっても、できる限り家庭の安定を守りたいと考えています。」
・「あなたと一緒に、家族の将来についてもう一度考え直したいです。」

→ 子どもを「説得材料」にするのではなく、「共通の責任」として扱うのがコツです。

相手の気持ちを理解していることを最初に伝える

離婚を考えている人の多くは、「この人（配偶者）は私の苦しさや悩みをわかってくれない」という強い孤独感や失望感を感じています。

このため、最初に「あなたの気持ちはわかっている」というメッセージを明示的に伝えないと、どんな提案や謝罪も相手の心に届かないのです。

※いきなり「離婚は嫌」「やり直したい」と言うと、相手には「また自分の気持ちを無視された」と感じさせてしまいます。

【効果的に伝えるための3つのポイント】

① 相手の気持ちを否定せず、そのまま認める

悪い例（否定的な言い方）
「離婚なんて大げさだよ。」
「そんなことで別れるなんて間違っている。」

良い例（理解を示す言い方）
「あなたが離婚を考えるほどつらいと感じていること、私にも伝わっています。」
「あなたが悩んでいることを真剣に受け止めています。」

→ 相手の気持ちの「正しさ・間違い」を判断しないのがコツです。

② 相手の感情に具体的に寄り添う

相手が言っていた言葉や状況を少し具体的に触れると、「わかっている」感が格段に強くなります。

例
「最近、私が仕事に追われてあなたをないがしろにしていたとき、とても寂しい思いをさせてしまったと思っています。」
「これまで、あなたが私に伝えようとしてくれた気持ちを、ちゃんと受け止められていなかったと反省しています。」

→ 相手が感じた感情を具体的に言葉にすることで、「表面的に理解している」のではなく「本当に理解しようとしている」と伝わります。

③ 理解を示したあと、すぐに自分の希望を押し付けない

相手の気持ちへの理解を表現したあと、すぐに「だから離婚はしないで」と要求すると逆効果です。

良い流れ

1. あなたの気持ちを理解している

2. その上で、自分の考えや希望を「提案」する

3. 相手に選択の自由を残す

例
「あなたがどれほど悩んでいるか理解しています。そのうえで、もし許されるなら、二人で解決に向けて少しずつ努力できたらと考えています。」

【注意点】

• 相手の気持ちを勝手に決めつけない
  「あなたはこう思っているでしょう」と断定的に言わず、「私には〇〇と感じられる」と柔らかく言う。

• 「理解している」と言うだけでなく、具体例を添える
  「わかってる」「理解してる」だけでは、相手には伝わらない。

• 感情的な口調を避け、冷静に伝える
  怒ったり泣きながら言うと、相手は「また感情に押しつけられている」と感じがち。

自分の希望（離婚したくない理由）を具体的に伝える

相手に離婚回避をお願いする際、「離婚したくない」という気持ちだけを伝えても説得力は弱いです。

相手はすでに離婚を考えるほど不満や悩みを抱えている状態ですから、

「なぜあなたはそこまで離婚を避けたいのか？」
「離婚せずにどういう未来を望んでいるのか？」

を具体的に説明しないと、真剣さや誠実さが伝わらないのです。

【具体的に伝えるべき内容】

伝えるべきは、主に次の3つのポイントです。

① 自分にとって相手（配偶者）がどれだけ大切な存在か

悪い例（抽象的）：「君がいないと困る。」
良い例（具体的）：「あなたと一緒に過ごしてきた時間が、私にとってかけがえのない財産です。あなたの存在が私の人生の支えになっています。」

→ 「好きだから」「情があるから」という感情だけでなく、相手の存在が自分にとって具体的にどう意味を持っているかを伝えると、説得力が高まります。

② 家族（特に子ども）や未来についての具体的な思い

悪い例（漠然とした希望）：「家族でやり直したい。」
良い例（具体的）：「〇〇（子ども）のこれからの成長を、あなたと一緒に見守っていきたい。〇〇が小学校を卒業する頃まで、家族で支え合っていきたい。」

→ 未来に向けた具体的なイメージを伝えることで、相手に「この人となら再構築できるかもしれない」と思わせやすくなります。

③ 自分がどう変わる（変わっている）か、そしてどんな努力をするのか

悪い例（根拠のない決意）：「これからは頑張る。」
良い例（具体的な改善策）：「これまで、あなたの話を真剣に聞かなかったことを反省しています。これからは毎週一度、必ずお互いの気持ちを話す時間を持ちたいと考えています。」

→ 「なぜやり直したいのか」だけでなく、「やり直すために何をどうするのか」を具体的に示すことが重要です。

【注意点】

1. 抽象的な表現（「頑張る」「変わる」）だけでは不十分
   → 何をどう頑張るか、どう変わるかを必ず具体的に示す。

2. 相手の気持ちやペースを尊重する
   → 希望を伝えたあと、「急がなくていいから、あなたの考えを聞かせてほしい」と付け加えると、相手のプレッシャーを和らげられる。

3. 一方的にならず、相手の意見や希望も聞く姿勢を持つ
   → 自分の希望ばかりを語らず、「あなたはどう感じている？」と問いかける。

過去の反省と今後の改善意志を明示する

離婚を考えている相手にとって一番の不安は、「このまま関係を続けても、何も変わらないのでは？」という懸念です。

相手はこれまで、あなたの言動や態度により積み重なった不満や失望を抱えているはずです。

このため、ただ「ごめん」「もう一度やり直したい」と言うだけでは不十分で、具体的な反省と改善策を示さなければ、相手の不安や不信感は払拭できません。

【効果的な反省と改善意志の伝え方】

以下の3つのステップで伝えると効果的です。

① 過去の自分の言動を具体的に振り返る

悪い例（抽象的すぎる）：「色々迷惑をかけてごめん。」
良い例（具体的）：「これまで、あなたの気持ちに耳を傾けず、仕事や趣味を優先してしまったことで、あなたに寂しい思いをさせてしまいました。」

→ 相手がどこに傷つき、何が不満だったかを具体的に理解していることを示します。
これにより、単なる「形だけの謝罪」ではなく、本当に気づいているという誠意が伝わります。

② 相手の感じた感情や辛さに共感する

例：「あなたは、きっと何度も私に気持ちを伝えようとしてくれていたのに、それに気づかず無視したような態度をとってしまって、本当に申し訳なく思っています。」

→ 相手の立場や感情に寄り添った言葉を添えると、「分かってくれている」と相手が感じやすくなります。

③ 今後の具体的な改善策と努力の意志を示す

悪い例（抽象的）：「これからは気をつけるよ。」
良い例（具体的）：「これからは毎週一度、必ず二人で気持ちを話す時間を作ります。そして、何かあなたが不満を感じたときには、すぐに対応できるようにします。」

または、「夫婦カウンセリングを受けて、客観的な意見をもとに改善していきたいと考えています。」

→ 改善方法は具体的かつ現実的なものにすることが大切です。
相手が「それなら少しは変わるかもしれない」と感じられるレベルの提案にとどめます。

【注意点】

• 言い訳や相手への責任転嫁をしない
  （例：「でも、あなたも悪かったよね」は絶対NG）

• 改善策は「継続可能な行動」を提案する
  （大きな変化を約束すると、相手にプレッシャーを与えてしまう）

• 改善の意志は言葉だけでなく、実際の行動で証明する
  （提案した行動は必ず守る）

再構築プランや行動提案を添える

相手は「気持ち」や「謝罪」だけでは納得できない段階にいます。離婚を考えるほど関係が悪化している場合、相手の最大の懸念は次の2点です。

1. 「このまま関係を続けても、何も変わらないのではないか？」
2. 「また同じことが繰り返され、自分が傷つくのでは？」

この不安を解消するためには、「今後どう具体的に行動するのか」＝再構築プランを提案し、単なる口約束で終わらせないことが重要です。

【再構築プランの基本方針】

プランの提案には次の4つの基本方針が必要です。

1. 現実的で無理のない内容にする（相手に負担をかけすぎない）
2. お互いにとってメリットが感じられるようにする
3. 「完璧」や「即効性」を求めない（少しずつ進める）
4. 行動の選択肢や相手の意見を尊重する（押し付けない）

【再構築プラン・行動提案の具体例】

① コミュニケーション改善

目的：お互いの気持ちを理解し合う土台を作る

提案例：
・「週に一度、子どもが寝た後に30分だけお互いの気持ちを話す時間を作りたい」
・「LINEで毎日一言、今日の出来事や感じたことを伝え合いたい」
・「ケンカになったときは、10分ルールを作って冷静になる時間を取ろう」

② 信頼回復・感情面のケア

目的：壊れた信頼を少しずつ修復する

提案例：
・「夫婦カウンセリングに一緒に参加したい」
・「私の改善点リストを作り、定期的にあなたと確認する」
・「週に一度、相手に感謝したことをメモして共有する」

③ 生活習慣・家庭内ルールの見直し

目的：生活面での摩擦や不満を減らす

提案例：
・「家事分担を話し合い、無理のない形に見直したい」
・「お互いのプライベート時間を確保し、ストレスを減らす」
・「家計管理を協力して行う」

④ 未来の目標や楽しみの共有

目的：夫婦として前向きなビジョンを持つ

提案例：
・「半年後に家族で小旅行に行くことを目標にしたい」
・「〇〇（子ども）の学校行事は必ず二人で参加する」
・「5年後の結婚記念日に記念のイベントを考える」

【注意点】

提案を完璧に受け入れてもらおうとしない

最初は相手が拒否することもあります。それを責めず、時間をかけて歩み寄る。

改善プランの柔軟性を持たせる

「こうしなければならない」ではなく、「どうすれば続けやすいか」を一緒に考える。

提案後、相手の反応を尊重する

急いで返答を求めない。「一度考えてみてくれるとうれしい」という言葉を添える。

焦らず、相手の考えを尊重する

離婚問題に直面すると、どうしても「早く解決したい」「離婚を回避したい」という気持ちが強くなります。

しかし、あなたが焦れば焦るほど、相手は「自分の気持ちが無視されている」と感じて心を閉ざしてしまう傾向があります。

相手はすでに「離婚」という重い決断を考えるほど、長期間悩み、苦しみ、心の準備を進めてきた可能性があります。

その心の準備を「今すぐ変えてほしい」と迫られると、心理的な抵抗（防衛反応）が強くなります。

【焦らないために必要な心構え】

① 相手のペースを受け入れる

相手はすぐに考えを変えることはできません。「答えを出す時間が必要」と考えるのが自然です。

例：「急がなくていいので、あなたのペースで考えてほしい。私は待つつもりです。」

② 相手の気持ちを変えるのは「説得」ではなく「理解と行動」

「説得して気持ちを変えよう」とすると、相手はかえって頑なになります。相手の考えを理解し、あなたが変わろうとする行動を見せることで、時間とともに気持ちが変わる可能性が出てきます。

例：「無理に答えを出してとは言いません。これからの私の行動を見て、判断してほしいと思っています。」

③ 相手の意見や気持ちに耳を傾け続ける

相手が何を感じ、どんな不安や疑問を持っているかを批判せず、否定せずに聞く姿勢を持ちましょう。

例：「あなたがどう思っているか、どんなことを不安に感じているか、もし話してくれるなら、私はしっかり聞きたいです。」

注意：「でも」「それは違う」とすぐ反論しないこと。

【注意点】

• 答えを急がない：「どうするの？」「決めて」と相手に迫らない。
• 相手が冷静になる時間を与える：「時間をかけて考えて」と伝え、距離を取るのも選択肢。
• 「待つ」姿勢を言葉だけでなく行動でも示す：焦って何度も話題を持ち出すのは逆効果。