夫婦カウンセリングに行くべきタイミングと費用相場

夫婦関係が悪化し、冷戦状態や離婚の話が出たとき、「カウンセリングに行くべきかどうか」は多くの方が悩むポイントです。

タイミングを誤ると逆効果になることもありますので、適切な時期と費用相場、注意点を詳しく解説します。

1. 夫婦カウンセリングに行くべきタイミング
2. 夫婦カウンセリングの費用相場(日本国内)
3. 費用を抑える方法
4. 注意:夫を説得するときのコツ

夫婦カウンセリングに行くべきタイミング

夫婦カウンセリングに行くべきタイミングは、「早すぎても夫が抵抗する」「遅すぎると心が完全に離れて効果が薄い」という非常にデリケートなポイントがあります。

以下、夫婦カウンセリングが最も効果を発揮する時期と、逆に効果が出にくくなるタイミングを具体的に説明します。

1. 【夫婦カウンセリングに最適なタイミング】

① 夫婦間で「感情のキャッチボール」ができなくなったとき

  • 話し合うとすぐケンカになる
  • どちらか、または両方が感情的なシャットダウン(黙る、無反応)
  • 重要な話題を避けている

この段階では、夫婦間での対話が破綻寸前第三者(カウンセラー)の「安全な場」が必要です。

② 夫が「離婚」を言い出したが、完全に気持ちが離れていないとき

  • 「離婚したい」と言うが、冷静なときは家族の話をする
  • 家庭内の生活は最低限維持されている
  • 子どもの話題には反応する

この状況では夫の心はまだ揺れているため、カウンセリングで関係改善の可能性が高いです。

③ 努力しても「改善の兆し」が見えないとき

  • 妻側が冷静に歩み寄っても、夫の反応がない
  • 関係修復の努力に限界を感じている
  • 夫婦で繰り返される問題(お金・育児・家事など)が堂々巡り

自己流の対処法では限界なので、第三者の視点と介入が必要なサインです。

④ 子どもや生活全般に悪影響が出始めたとき

  • 子どもが夫婦の冷戦を感じ取り、不安定になっている
  • 生活リズムや家庭の雰囲気が悪化している

この場合、夫婦問題の早期対応が不可欠です。放置すると「夫婦の問題」が「家族の問題」に拡大します。

2. 【避けた方がいい・効果が薄くなるタイミング】

① 夫が完全に離婚を決め、すでに新生活を始めている場合

物理的別居後で夫が「別の人生を歩む覚悟」を固めている場合は、カウンセリングに誘っても応じる可能性が低くなります

② 夫がカウンセリング=「説教・責任追及」と考えて強く拒否しているとき

無理に誘うと、さらに心を閉ざすことがあります。この場合はまず妻だけが単独でカウンセリングを受けて、戦略を練るのが正解です。

3. 【夫が乗り気でないときのタイミング戦略】

「夫がカウンセリングは嫌だ」と言うケースでは、

  • 最初は妻だけが相談に行く
  • 専門家のアドバイスを受けながら、夫への言葉かけやアプローチ方法を変える
  • 夫に「カウンセリング=攻撃や裁きの場ではない」と徐々に伝えていく

これが説得成功率の高い順序です。

夫婦カウンセリングの費用相場(日本国内)

夫婦カウンセリングの費用相場(日本国内)について、カウンセリングの種類・地域・カウンセラーの資格・相談時間によってかなり幅があります。下記に、わかりやすく詳しくご説明します。

【1. 日本国内の夫婦カウンセリング費用相場】

カウンセリング形態 料金(1回あたり/50〜90分) 備考
個人カウンセラー(心理士・カウンセラー資格者) 5,000円〜15,000円 民間資格者も含む。比較的予約が取りやすい
公認心理師・臨床心理士(国家資格・民間有資格) 8,000円〜20,000円 心理学的アプローチが中心。信頼性が高い
夫婦問題専門カウンセラー 10,000円〜25,000円 夫婦・離婚問題に特化。料金はやや高め
医療機関併設カウンセリング 7,000円〜15,000円 保険適用外が一般的(医師の指示で心理士が対応)
オンラインカウンセリング 5,000円〜12,000円 対面より安価。全国どこからでも利用可
※地域やカウンセラーの経験年数、実績によって料金が上下します。
※時間は50分〜90分が一般的。延長料金がかかる場合もあります。

【2. 費用に影響するポイント】

■ カウンセラーの資格・実績

  • 公認心理師、臨床心理士 → 専門性が高く料金も高め
  • 夫婦問題特化の民間カウンセラー → 実績が豊富だと料金が上がる

■ 相談方法

  • 対面相談 → 移動費や時間がかかるが効果的
  • オンライン → 比較的安価で柔軟性あり

■ 地域

  • 首都圏(東京・横浜・名古屋・大阪) → 平均12,000円〜20,000円
  • 地方都市や郊外 → 平均5,000円〜12,000円

■ 相談人数

  • 夫婦2人で参加 → 個人相談よりやや高め(時間も長く設定されがち)

【3. お得な利用法・費用を抑えるコツ】

■ 自治体・公的機関の夫婦相談

  • 市役所や保健センターの相談窓口 → 無料または1回1,000円〜3,000円程度
    (※回数・内容に制限がある)

■ 初回カウンセリング割引・お試し

  • 一部の民間カウンセラーは初回限定料金(3,000〜5,000円)を設定

■ オンラインカウンセリングサービスの利用

  • ボイスマルシェ、cotree、マイシェルパなどのプラットフォームを使うと、単発でも比較的低価格

【4. 長期利用を考えた場合】

1回の料金だけでなく、複数回通う前提でトータル費用を考えるのが現実的です。

回数 合計費用(目安)
1回 5,000円〜20,000円
月2回 × 3ヶ月 30,000円〜120,000円
月2回 × 6ヶ月 60,000円〜240,000円
※多くのカップルは3ヶ月〜半年程度通うケースが多いです。
※夫が最初拒否する場合は、妻のみが先にカウンセリングを始めるケースも一般的

費用を抑える方法

夫婦カウンセリングの費用を抑える方法は、「できるだけ効果的な支援を受けつつ、家計への負担を最小限にする」という視点で計画するのがポイントです。

以下、具体的な方法を詳しくご紹介します。

【1. 自治体・公的機関の無料または低料金の相談を活用】

■ 市区町村の相談窓口(家庭相談室・保健センターなど)

多くの自治体が夫婦・家族相談を無料または低料金(500円〜3,000円程度)で提供しています。

メリット

  • 専門の心理士やカウンセラーが対応
  • 面接相談、電話相談どちらも可能な場合が多い

注意点

  • 月に1〜2回など回数制限あり
  • 深刻なケースや継続的なサポートには限界

:東京都、横浜市、大阪市などの「家庭相談」「男女共同参画センター」など

【2. 初回割引や無料カウンセリングを活用】

■ 民間カウンセラーや心理士の「お試し料金」

多くのカウンセラーが初回割引(3,000円〜5,000円)または無料カウンセリング(30分程度)を提供しています。

メリット

  • 相談者との相性を確かめられる
  • 継続するかどうかを判断できる

コツ

  • 比較サイトや公式HPで「初回割引」「お試し相談」の表示をチェック
  • 初回で合わなければ別のカウンセラーに切り替え可能

【3. オンラインカウンセリングを活用】

■ オンライン専門サービス

cotree、マイシェルパ、ボイスマルシェなどを利用すると、1回5,000円〜12,000円程度で受けられる。

メリット

  • 移動時間・交通費不要
  • 全国どこからでも相談可能
  • 対面より安価

注意点

  • 対面より表情や雰囲気が伝わりにくい場合もある

【4. 妻のみが先に個人カウンセリングを利用】

■ 夫婦で受けると料金が高め→妻単独なら費用を抑えられる

夫婦2人のカウンセリング:8,000〜25,000円
個人カウンセリング:5,000〜15,000円

メリット

  • 夫が拒否していても相談できる
  • 費用が半分程度に抑えられる
  • 妻が自分の対応法や言葉かけを学ぶことができる

最初は妻だけが相談し、状況が進展したら夫婦カウンセリングに移行するという方法が現実的。

【5. 定期契約・回数券割引を利用】

一部のカウンセラーは月契約プラン複数回セットの割引を提供しています。

  • 単発15,000円→月2回契約なら1回12,000円
  • 5回セットで10%〜20%割引

コツ

  • 継続を考える場合、最初に「長期プラン割引があるか」を確認

【6. 補助制度や助成金の確認】

一部自治体では、

  • ひとり親家庭向け心理相談補助
  • 夫婦関係改善プログラム助成
    など、条件付きでカウンセリング費用を補助する制度があります。

:東京23区の一部、名古屋市、横浜市など
※地域によって対応の有無が異なるので、市区町村役所に問い合わせを。

注意:夫を説得するときのコツ

夫を説得するときのコツ。これは夫婦カウンセリングを成功させる上で最も重要な準備段階です。

なぜなら、説得の仕方を間違えると夫の心が完全に閉ざされ、離婚意思をさらに固めてしまうリスクがあるからです。

以下、夫の心理に合った説得のコツを詳しく解説します。

1. 【夫の心理的な抵抗の正体を理解する】

まず、夫がカウンセリングに抵抗する理由を知っておきましょう。

■ よくある夫の誤解

  • 「カウンセリング=自分が責められる場」
  • 「妻とカウンセラーが結託して自分を攻撃するのでは」
  • 「反省を強制される場所」
  • 「問題はすでに解決できないと思っている」

つまり、「行ったら負け」「行けばさらに心が傷つく」と感じているのです。
この誤解をまず取り除くことが説得の第一歩

2. 【説得時の大原則:責めない・誘導しない】

夫に「お前が悪いからカウンセリングが必要だ」と感じさせてはいけません。
避けるべき言い方:

×「あなたが変わらないとこのままだよ」
×「私を傷つけた責任を取って一緒に行って」
×「カウンセラーにあなたの間違いを説明してもらう」

→ これらは防衛本能を刺激し、完全拒否に繋がります

3. 【効果的な説得フレーズのポイント】

(1)責任の押し付けではなく、妻自身の願いとして伝える

「私がどうすればいいか一緒に考えたいから、専門家の意見を聞いてみたくて。」

(2)参加を強制せず、選択の自由を与える

「行くかどうかはあなたの気持ちに任せるけど、私は一度相談してみたいと思ってる。」

(3)夫の心理的負担を減らす

「責めたり過去のことを追及する場じゃなくて、これからどうするか一緒に考える場所らしいよ。」

4. 【段階的に誘うと成功率アップ】

■ ステップ1:まず妻だけでカウンセリングに行く

→「まず私が相談してみる。後から来てもらってもいいよ。」

■ ステップ2:相談で得たアドバイスを夫にさりげなく伝える

→「先生がこう言ってたんだけど、無理に変わらなくてもいいんだって。」

■ ステップ3:夫に「参加する自由」を与える

→「もし、話を聞いてみたいなって思えたら、そのとき一緒に行こう。」
この流れだと、夫の防衛心を刺激せず徐々にハードルを下げることができます

5. 【夫の反応に合わせた対応】

夫の反応 妻の対応
即答で拒否 「わかった。無理にとは思ってないよ。」(圧力をかけない)
迷っている様子 「急がなくて大丈夫。気が向いたらでいいよ。」
興味を示した 「一緒に行ってもらえると助かるな。」(感謝の気持ちを伝える)

離婚への知識、心理を十分理解したら離婚回避行動をいち早く実行する必要があります。具体的な離婚回避行動に移行して離婚を回避しましょう!


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